東洋医学の考え方では、冬は腎、春は肝とかかわりが深いとされています。冬の間に腎をしっかり養うことは、春を迎えるための準備でもあります。
心と体がエネルギーに満ちた状態で春を迎えられるよう、養生と準備をしておきましょう。
腎を養う
冬にかかわりが深い腎を養うために必要なことは、「とにかく冷やさない」ことです。冷たいものの摂りすぎや薄着は、腎を弱めてしまう大きな要因です。外出中はもちろん、家にいるときでも首周りや足首などを冷やさないように工夫しましょう。
腎の不調サイン、ありませんか?
- 夜中にトイレに行きたくて目が覚めることが増えた
- 腰がだるい、痛い
- 顔色がくすんでいる
- 耳鳴り、めまいが気になる など
このような症状が気になる場合は、腎の不調かもしれません。
腎をいたわる食生活
生活習慣とともに大切なのが、食生活です。腎は五色の「黒」に属していることから、腎をいたわるために取り入れるとよい食材は、「黒い食べ物」がよいです。黒豆、ひじき、黒ゴマが黒い食べ物の代表です。ほかには栗やくるみなどもよいといわれています。
春に向けての準備
立春を迎えたら、肝を養い、いたわりながら本格的な春の訪れに備えましょう。
肝のために気をつけること
肝の働きをスムーズに保つためには、気の巡りが滞らないようにすることが必要です。ストレスや体を締め付けるような服装、浅い呼吸などは、気のめぐりを悪くしてしまいます。
肝の不調サインを見逃さないで
- のどがつかえた感じや、詰まり感がある
- 寝つきが悪くなる、夜中に何度か目が覚める
- 首や肩がこる など
肝の不調のサインは、このような症状が挙げられます。
肝のために取り入れよう
肝は、五色の「青」に属します。肝をいたわるために取り入れるとよい食材は、「青(緑)色」のものが中心となります。春菊や菜の花、セロリなど香りに特徴がある野菜や、少し苦味のある野菜は、肝の働きを助けます。ほかには酸味のあるレモンや梅干しなどもおすすめです。避けたい食材は、辛くて刺激の強いもの。イライラとした気持ちを強めてしまうことがあります。