春が旬の新玉ねぎは、みずみずしく、独特の甘さがあります。ツンとした臭いと辛みの成分には、抗酸化作用があり、古代エジプトのころから疲労回復に活用されてきたそうです。生で細かく刻むと、その効果がアップ。じっくり炒めると甘味と旨みが濃縮され、いろんな料理にコクと深みを加えてくれます。
新玉ねぎと玉ねぎ
通年出回っている茶色い皮の玉ねぎは、春に収穫した玉ねぎの表皮を乾燥させて、保存性を高めたものです。これに使われる品種は、国内で多く出回っている『黄玉ねぎ』です。 一方の新玉ねぎは、収穫後に乾燥させずにすぐ出荷されます。主な品種は『白玉ねぎ』と『黄玉ねぎ』です。つまり、『黄玉ねぎ』は、新玉ねぎとしても流通しているので、玉ねぎに『新』がつくか否かは、乾燥させずに出荷されるか否かの違いということです。
玉ねぎの血液サラサラ効果
玉ねぎには、「血液サラサラ効果」があるといわれています。これは、玉ねぎの辛み成分の一種の「硫化アリル」による健康効果です。硫化アリルは、玉ねぎを切ることによって細胞が壊され、空気に触れることによって、「アリシン」という成分に変わります。このアリシンが、コレステロールの生成を抑えて、血栓をできにくくする働きがあるため、「玉ねぎには血液サラサラ効果がある」と言われています。
新玉ねぎは冷蔵庫、玉ねぎは冷暗所
新玉ねぎは、水分を多く含んでいるため、あまり日持ちしないようです。
新玉ねぎを保存するときは、ポリ袋などに入れてから冷蔵庫に入れ、早めに食べきるようにしてください。通年出回る玉ねぎは、保存性が高いので、風通しの良い冷暗所などで保存すれば大丈夫です。
1年のうち、国産の新玉ねぎが食べられるのは、春の時期だけです。ぜひ、旬の甘くてみずみずしい新玉ねぎを味わってください。