花粉症・アレルギー性鼻炎の漢方

栄養過多や運動不足、夜更かし、ストレスが生む現代病。漢方+生活習慣の見直しで体質改善を!!

毎年2月から3月になると、悩まされる方が多い花粉症。

日本で1960年代にブタクサの花粉症、スギの花粉症の報告がされてから、年々花粉症は増加傾向にあるとされています。

私も以前花粉症というよりアレルギー性鼻炎で1年じゅう悩まされていましたが、漢方薬の服用や生活習慣の改善により、すっかり花粉症やアレルギー性鼻炎とはおさらばできたようです。

花粉症・アレルギー性鼻炎とは?

アレルギー性鼻炎は、花粉やダニ、ほこりなどの特定の物質(アレルゲン)を異物とみなし、体内から異物を排除しようと、くしゃみが出たり、鼻水が出たり、鼻づまりが起こったり、目がかゆくなったりします。

花粉症は、花粉に対して生体が過剰な免疫反応を示すアレルギー症状です。

漢方で考える花粉症・アレルギー性鼻炎

漢方では、花粉症などのアレルギー症状は、花粉、ほこり、排気ガスなどの邪気の侵入がもたらすと考えます。

たとえば、水っぽい鼻水が出る方は、からだが冷えていて余分な水分がたまっていると考え、「風寒」の対処法を、鼻詰まりやかゆみが出る方は熱がこもっていると考え、「風熱」の対処法をとります。

大量の鼻水とくしゃみの花粉症を対処する漢方

花粉症の典型的な症状は、大量の鼻水とくしゃみの連続。外気の中の有害な物質=花粉を追い出す体の防衛手段で、本来の鼻の役目といえます。ただ、花粉症の症状が出ている方は、体に余分な“水”があるため、その反応が過剰になってしまうのです。

解決策は、「水分を摂りすぎないこと」と「“水”をためる原因となる冷えを避けること」です。

目や鼻の乾燥とかゆみがある花粉症も漢方で撃退

最近は、目や鼻のかゆみ、ヒリヒリ感、充血などの症状をともなう花粉症が増えています。体の芯が熱っぽく、皮膚にも乾燥やかゆみがあるタイプで、体に“熱”がこもり、必要な“水”が消耗した状態と考えられています。

現代人に多い過労や寝不足、ストレスが生命活動のエネルギーを消耗させ、その結果、生命を維持するための“水”を減らしてしまっています。

“気”が不足すると悪化しやすい花粉症・アレルギー疾患

漢方では、花粉症やアレルギー疾患を発症するかどうかは、それぞれ個人の体質の違いによるものと考え、発症しない体質に改善することを目標とします。

花粉の侵入を防ぐ役割を果たしているのが、体内の“気”です。“気”は身体を守る「免疫力」のようなもので、身体の表面(皮膚、鼻やのどの粘膜など)にバリアのように存在し、花粉などの侵入を阻止しています。

そのため、体内の“気”が不足すると、花粉がからだに入り込みやすくなり、鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった花粉症の症状が出てきます。

漢方では、体表の気を高めたり、胃腸を養い気を高めたり、腎気を高めるなどで根本的な体質改善を行います。

花粉症に使う漢方薬

鼻水やくしゃみなど“水”の過剰で起こる症状には、葛根湯や小青竜湯がよく使われます。乾燥やかゆみをともなう花粉症には、消風散や越婢加朮湯が有効です。

体質改善には、胃腸やからだの冷えを解決したり、“気”を巡らせる漢方薬を併せたりします。

生活習慣のワンポイントアドバイス

・牛乳など冷たい飲み物やコーヒーなど水分をとりすぎない

・甘いもの、果物、脂っこいものを控える

・からだを冷やす生野菜など胃腸に負担になるので控える

・からだが冷えないようにする

・しっかり睡眠をとる

花粉症・アレルギー性鼻炎のご相談は

つらいくしゃみ、鼻水、眼や鼻のかゆみなど、花粉症やアレルギー性鼻炎でお悩みの方、漢方専門薬剤師にご相談ください。

おひとりおひとりの体質・症状に合わせて漢方薬をおつくりいたします。

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