春に多いからだのトラブル

春は風(風邪)やストレスによるトラブルに気を付けて

春には春特有のトラブルがあります。梅雨に入るまでが苦手という方は結構多く、なかでもアレルギーをお持ちの方にとっては、特に悩ましい季節と言えます。その原因としてまず取り上げられるのは、風によって運ばれてくる花粉です。花粉症のせいで集中力が低下するという方がたくさんいらっしゃいます。次に、アトピー性皮膚炎やじんましんなどの皮膚疾患。その症状は、自然界の風に特徴が似ており、突然発症して皮膚に痒みをもたらし、症状の変化も激しいです。東洋医学では、風邪は「気(衛気)」が充実していれば、体に侵入できないと考えられています。気をしっかり補い、できるだけ消耗しないことも対策の一つです。また、皮膚を引き締めることでも、侵入を予防できると考えられています。しっかり対策をして、風邪の侵入を防ぎましょう。

また、精神不安を訴える季節でもあります。これは、漢方では「春は肝を傷つけやすい」ともいわれるように、自律神経を調節している肝のトラブルによって起こります。肝は、気・血・水のめぐりをコントロールしています。リラックスし、のびのびとした状態を好むため、ストレスが多く、忙しいなどの状態ではめぐりが悪くなり、イライラや不眠、気持ちの落ち込みなどが現れやすくなります。春はほかの季節よりも、特にしっかりストレスを解消して、休息をきちんととることを心がけましょう。

春の一般的な養生(過ごし方)

1.体を動かす 

入学、入社、転勤など、3月から4月は環境が変わる月で、様々なストレスにさらされます。ストレス解消のためにも、頭で考えるだけでなく体を動かして発散しましょう。散歩やスポーツなどがおすすめですが、外出時には、感染対策の点で、できるだけほかの人との距離をとるようにしましょう。

2.紫外線対策

紫外線量は、2月から徐々に増え始め、4月末から5月にかけて急激に多くなります。年間を通しての紫外線対策がおすすめですが、春から秋にかけては、日焼け止めと帽子やサングラス、日傘などでしっかり対策をしましょう。

3.春が旬の食材を食卓に

旬の食材は栄養分が豊富で、最もおいしくなります。春にしか味わえないものをたっぷりと献立に取り入れましょう。
「春の皿には苦味を盛れ」ということわざがあります。「苦味によって新陳代謝が活発になり、冬の体から春の体へと目覚めるきっかけになる」という意味になります。春に採れる山菜は、苦みやえぐみを多く含んでいます。その苦み、えぐみはポリフェノール類であるとされており、細胞を活性化する効果もあるといわれています。春の山菜を食卓に登場させてみませんか。

4.酸味を取り入れて気分をさわやかに

酸味は、気や血のめぐりと関係の深い「肝」に作用して、イライラしているときはリラックスに、疲れているときはリフレッシュできます。酢を使った料理や梅干し、柑橘系の果物などがおすすめですが、胃腸の弱い方はとり過ぎないようにしましょう。

5.食事の時は緑茶を添えて

春は、体の中の老廃物を外に出す季節です。緑茶に含まれるカテキンには解毒作用があるとされていますので、普段より少し濃い目にいれてみましょう。まだ少し寒さが残る季節、温かい緑茶は気持ちも落ち着けてくれるでしょう。

6.朝は早起きを心がける

日の出とともに陽気が動き始めるため、それに合わせるために春は、できるだけ早起きをするように心がけましょう。睡眠時間は減ってしましますが、夜眠るのは少し遅くなっても大丈夫です。

7.新しいことにチャレンジする

春は「生」の時季です。この時季は体も心ものびのびとさせ、今までしまい込んでいた力を引き出し、いろいろなものに目を向けてチャレンジしてみましょう。

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